SBIG冷却CCD
「乾燥剤再生」についてのご案内
SBIG日本総代理店(SBIGジャパン) 国際光器
本ページでは、「ST-XE(i)シリーズ(黒い本体)」及び「STF/STTシリーズ」の乾燥剤再生方法(純正プラグ)についてご案内を致します。(その他機種については個別にご相談下さい)
SBIG冷却CCDでは、乾燥剤をお手元で再生作業(ベーキング)を行って頂くことで、半永久的にご使用頂くことが可能です。結露症状が確認された場合には、是非ベーキング作業をお試し下さい。
0、結露症状の確認
結露が発生している場合、画像の周辺部に無数の黒い影が発生します。
ただ、単にゴミが付着しているのか、結露が原因であるかの確認は一見では分かりづらい場合があります。
結露が発生しているかどうかの確認に最も確実な方法は、「冷却の有無による画像の変化」を確認することです。
冷却時と非冷却時とで撮影した画像を比較し、明らかな変化が出る場合は、原因として結露が疑われます。
1、カメラ本体から乾燥剤プラグを取り外す
ST-XEの場合:
本体下部の乾燥剤プラグを、マイナスドライバー等を用いて取り外して下さい。
本体とプラグの間にはゴムリングが装着してありますので、紛失しないようご注意下さい。(乾燥剤と一緒に取れる場合や、カメラ本体にくっついている場合があります)
プラグ取り外し後は、フタ代わりとなるダミープラグをカメラ本体にセットしてください。
STF/STTの場合:
本体背面のプラグを、手で回して取り外して下さい。
本体とプラグの間にはゴムリングが装着してありますので、紛失しないようご注意下さい。
プラグ取り外し後は、セロテープ等で空いている穴を塞いで下さい。
2、加熱機器を空焚きする
オーブンやオーブンレンジなどの加熱機器を空焚きの状態で加熱して下さい。
(絶対に乾燥剤を内部に入れた状態で加熱しないで下さい)
十分内部が熱されるまで加熱をして下さい。
目安として、弊社の加熱機器では最大電力のモード(トーストモード)で15分程度の加熱を行います。
3、加熱機器の内部に乾燥剤を置き一定時間放置する
加熱機器の内部に乾燥剤を立てて置き、加熱機器のフタを閉めて内部で乾燥剤を放置します。
この時、ゴムリングは絶対に加熱機器内部に入れないで下さい。(溶けます)
その後に乾燥剤を取り出しますが、プラグかなり熱くなっていますので、火傷等に十分ご注意下さい。(軍手等をご用意頂くと安全です)
放置時間の目安として、弊社の加熱機器では30分の放置を行います。
4、行程2〜3を再度繰り返す
カメラの結露状況にもよりますが、弊社では一度の再生作業で行程2〜3を2サイクル実行します。
結露が激しい場合は、3サイクル行うことも有効です。
*使用する加熱機器が小型で冷めやすいような場合には、行程3の放置時間を短めにし、その代わりにサイクルを増やす、といった調整が有効です。
プラグを取り出す際に、プラグが持てない程度に熱くなっている状態が目安です。
5、プラグをカメラ本体に装着する
乾燥作業の終わったプラグを、カメラ本体に装着します。
ゴムリングの装着を忘れずに行って下さい。
6、2日以上の時間を置いて、結露状況を確認する
乾燥剤の再生が上手くいっている場合でも、カメラ内部の結露除去には一定の時間が必要です。プラグを装着してすぐに動作を確認し、「結露が残っている」と判断し、再度ベーキング作業を行うことは、余計に内部に湿気の混入する機会を増やしてしまいます。
必ず2日以上の時間を置くことを推奨します。
結露が残っている場合には、再度行程を繰り返して下さい。
実際のところ、結露の除去については上記の方法の他にも色々な方法が様々な場所で紹介されています。どの方法を採用したとしても、下記の点にご注意頂ければおおよそ問題はありません。
是非お試し下さい。
乾燥剤再生のポイント:
1、乾燥剤を熱し過ぎない
乾燥剤が正常に機能するためには一定の水分が必要で、そのため熱しすぎると乾燥剤の機能を失う場合があります。
弊社の作業行程では「空焚き〜余熱で乾燥剤を熱する」という部分で、この過熱を回避しています。
過熱状態を回避しつつ、乾燥剤を出来るだけ高温の状態で維持することが重要です。
2、乾燥剤の装着後に2日程度の時間をおく
必ず2日程度の時間を置いて下さい。
必要以上に作業を繰り返すことは、内部の無駄な開閉に繋がり、余計に空気が流入することになります。
作業の完了後は必ず時間を置いてから、カメラ動作をご確認下さい。